光学活性物質・キラル化合物
光学活性(キラル)物質
光学活性(キラル)物質は、医薬品や農薬、機能性材料の合成中間体などとして、多く利用されています。
医薬品の中には、R体とS体の違いで効果に差が生じたり、片方のみに副作用が発現したりするものが存在します。
近年では、医薬品分野での光学活性物質の重要性は高まってきています。
当社は、東欧ロシア・インド・西欧のパートナーと共に、光学活性物質の開発、受託製造を行い、お客様の新規分子開発、製造のサポートを行っています。
2001年、野依良治氏が「キラル触媒による不斉反応の研究」でノーベル賞を受賞し、 主に医薬品開発でキラルの研究が活発になりました。現在では上市される大半の医薬品がキラル構造を持っており、日本はキラルテクノロジーで世界をリードしています。
メントールのL体には清涼感があり、口腔清涼剤やチューインガムなどに使用される一方で、D体にはこの作用がありません。同様に、合成甘味料として使用されるアスパルテームも、2種類のS体のアミノ酸が縮合したL体のみに甘味があり、R体が入ると苦みが出てしまいます。
このように、キラル化合物の研究は医薬品分野だけでなく、農薬、香料、食品添加物など、様々な分野で応用される可能性を秘めています。
L-メントール | アスパルテーム |
豊富な製品ラインナップ
1,000種類を超える光学活性(キラル)物質の製品群
当社では、アミノ酸誘導体、ボロンアミノ酸、単糖、多糖、脂質、ヘテロ化合物、薬理活性物質、天然有機化合物をはじめ、1,000種類を超える光学活性(キラル)物質の製品群をご用意し、新薬開発のサポートをさせていただきます。
光学活性(キラル)物質の受託製造
光学活性物質の合成を得意とする東欧・インド・西欧を中心とした受託合成
当社では、東欧・インド・西欧を中心とした光学活性物質合成を得意とするメーカーをパートナーとしており、新規分子、スケールアップ検討、受託製造の対応を致します。
各種技術による開発・製造 | 秘密保持契約締結下での 開発サポート |
合成可能数量 |
下記技術、ノウハウと豊富で有能な人材にて、お客様の光学活性物質の開発・製造をサポート致します。
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秘密保持契約下での新規分子合成、開発を行うことが可能です。 |
グラムスケールからキロスケールまで検討可能です。 一部製品については、秘密保持契約下、商業生産を行っています。 |
有機金属化合物専門メーカーによる不斉合成触媒の受託製造
当社では、光学活性物質の製造に使用される、不斉合成触媒の受託製造への取り組みも行っています。
有機金属化合物の開発・製造の専門メーカーである、SYNOR(シノール)社(ロシア)と共に、リン系不斉合成触媒、リン系有機化合物や、その他の金属を用いた触媒の受託製造検討も可能です。
主な開発・受託製造パートナーのご紹介
インド- Clearsynth Labs
- 薬理活性物質、天然有機化合物を中心に対応
- ラボスケールをメインとし、ミリグラムからグラムスケールまで対応可能
- Sapala organics Pvt. Ltd.
- 単糖、多糖、脂質、ヘテロ化合物、薬理活性物質、天然有機化合物を中心に対応
- 新規分子開発案件は、100% 秘密保持契約下にて対応
- グラムスケールからキロスケールまで対応可能
- Z.D. CHEMIPAN R&D LABORATORIES(ポーランド)
- ポーランド国立科学アカデミーに属し、有機化合物の開発・製造を行う国立研究所
- 光学活性物質を含む、昆虫フェロモン合成まで手掛ける
- グラムスケールからキロスケールまで対応可能
- VUOS a.s.(チェコ)
- 100% 秘密保持契約下にて光学活性物質の開発・受託製造を実施
- グラムスケールから商業スケールまで対応可能
- Georganics(スロバキア)
- 単糖、多糖、脂質、ヘテロ化合物の光学活性物質を中心に対応
- ラボスケールの合成をメインとし、グラムスケールにて対応可能